サンデーサイレンス産駒
サンデーサイレンスは言わずと知れた日本競馬界に革命を起こした大種牡馬(父馬)です。
残念ながら「現役最後のサンデーサイレンス産駒」である競走馬「ビュレットライナー」が2018年1月6日付で登録抹消となっため、現役で活躍するサンデーサイレンス産駒はいなくなってしまいましたが、その血統と才能は産駒へとしっかりと受け継がれています。
サンデーサイレンス産駒の活躍馬を上げていくとキリがありませんが、ここでは競馬界の血統を語る上で、競馬初心者にも必ず覚えてもらいたい代表的な10頭をご紹介します。
【ディープインパクト】
- 母
- ウインドインハーヘア
- 母の父
- Alzao
- 母の母
- Burghclere
中央競馬の生涯成績は13戦12勝という驚異的な成績の馬で、主戦騎手の武豊曰く「走っていると言うより飛んでいる感じ」。
馬体は小柄で、SS産駒の中では14頭のうち9番目の落札価格(7,000万円)でした。
現役引退後は種牡馬としても活躍していますが、やはり実際のレースで残した輝かしい功績があってこそでしょう。
名前の由来は人々に強い衝撃を与える馬になって欲しいという思いから「ディープインパクト」と命名。
【サイレンススズカ】
- 母
- ワキア
- 母の父
- Miswaki
- 母の母
- Rascal Rascal
中央競馬での生涯成績は16戦9勝。圧倒的な大逃げスタイルで注目された競走馬です。
1998年の天皇賞(秋)に故障が発生し、安楽死となりました。サイレンススズカのスピードに馬体が耐え切れず、疲労骨折のような症状だったようです。
故障がなければもっと活躍できたであろうということは過去のレースを見れば容易に想像できますし、現在でもサイレンススズカ産駒が存在しないのを惜しむ声がたびたび聞かれます。
マイラーやスプリンターと同じようなスピードで長距離を走った結果でもありますが、そのスピードこそがサンデー産駒の特徴ではないでしょうか。
【アグネスタキオン】
- 母
- アグネスフローラ
- 母の父
- ロイヤルスキー
- 母の母
- アグネスレディー
中央競馬での生涯成績は4戦4勝と100%の勝率。
三冠達成を期待されましたが、屈腱炎を発症し、その後引退しました。
サンデーサイレンス産駒特有のスピードに馬体がついてこれないのが原因ではないかという声もありました。
種牡馬となってからは初年度産駒は中央競馬の2歳戦で合計27勝をあげるなど、驚異的な数字を叩き出し、2008年にはリーディングサイヤーに輝きました。
【スペシャルウィーク】
- 母
- キャンペンガール
- 母の父
- マルゼンスキー
- 母の母
- レディーシラオキ
中央競馬での生涯成績は17戦10勝。
サンデーサイレンス産駒としてはめずらしく気性が穏やかで荒々しいところはなかったようです。
種牡馬になってからは一流馬を数々と送り出し、特にブエナビスタは産駒の中でも最高傑作といわれています。
現役時のエルコンドルパンサーやグラスワンダーのライバルには種牡馬としての成績は圧勝しているようです。
【タヤスツヨシ】
- 母
- マガロ
- 母の父
- Caro
- 母の母
- Magic
中央競馬での生涯成績は13戦4勝。サンデーサイレンスの初年度産駒でありSS産駒初のダービー馬でもあります。
サンデーサイレンスの産駒の中では1番最弱な馬だったかもしれません。
同じサンデー産駒のフジセキには圧倒的に負け、期待されながらも最後は屈腱炎を発症し引退しました。
通常の競走馬であれば、このまま種牡馬にもなれませんが、やはりサンデーサイレンス産駒ということもあって、ちゃっかり種牡馬にはなっています。
【フジキセキ】
- 母
- ミルレーサー
- 母の父
- Le Fabuleux
- 母の母
- Marston's Mill
中央競馬での生涯成績は4戦4勝。
サンデーサイレンス産駒にしては気性も穏やかだったようで、サンデー初年度産駒として、新馬戦では出遅れながら楽々と8馬身差で快勝しています。
三冠目前というところで、重度の屈腱炎が明らかになり引退しました。
競走馬生命が短いのはやはり、サンデーサイレンス産駒として、避けられない運命だったのかもしれません。
【ステイゴールド】
- 母
- ゴールデンサッシュ
- 母の父
- ディクタス
- 母の母
- ダイナサッシュ
中央競馬での生涯成績は48戦5勝。
サンデーサイレンスの気性の荒さに輪をかけて荒い気性だったようで、とにかく自分が1番偉いと思い込んでいるような馬だったようです。
競走馬としての実力はあるのですが、2着、3着が多く大舞台では引き立て役になっていた感じもあります。
引退後は種牡馬となり、ドリームジャーニー、オルフェーヴル兄弟などを送り出しています。
【ダンスインザダーク】
- 母
- ダンシングキイ
- 母の父
- Nijinsky
- 母の母
- Key Partner
中央競馬での生涯成績は8戦5勝。
全姉、半兄が活躍し、血統面でもかなり期待されていたようで、武豊自らが主戦騎手に立候補した経緯があります。しかし、やはり怪我で早めの引退を余儀なくされました。
種牡馬としては2004年にリーディング2位になっているが、その後の産駒が種牡馬としては大成しておらず、有力な後継種牡馬を送り出せていない状況です。
【ハーツクライ】
- 母
- アイリッシュダンス
- 母の父
- トニービン
- 母の母
- ビューパーダンス
中央競馬での生涯成績は19戦5勝。
サンデーサイレンス産駒ということで期待されていましたが、第50回の有馬記念でようやくG1初制覇をあげるなど、レース成績にはかなりの浮き沈みがありました。
それでも2005年には最優秀4才以上牝馬に選出されています。
有馬記念でディープインパクトに勝つような一発の強さはあったので、本来の力を発揮できていたかは疑問が残る馬です。
【メジロベイリー】
- 母
- レールデュタン
- 母の父
- マルゼンスキー
- 母の母
- ケイツナミ
中央競馬での生涯成績は7戦2勝。
この馬もサンデーサイレンス産駒特有のオーバーワークともいうべき、強さゆえの諸刃の剣で故障し早々と引退した馬です。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出されていますが、輝いたのは一瞬かもしれません。
引退後は種牡馬として初年度で35頭が登録されており、2008年にデビューしたメジロポッターが産駒として初めて勝利しました。