その他の有名な血統
ネイティヴダンサー系
ネイティヴダンサーは22戦21勝で、唯一の負けたレースがケンタッキーダービーの2着という好成績。20世紀のアメリカを代表する名馬の1頭です。
レースでいつの間にか先頭に立っていること、芦毛の馬体が当時のモノクロテレビで映えたことで、グレイゴースト(灰色の幽霊)、グレイファントム(灰色の幻影)などの愛称で親しまれていました。
種牡馬としてはリーディングサイヤーで2位が最高と、競走馬時の成績からすると若干物足りない結果となっていますが、 その後20世紀末のアメリカで大種牡馬として活躍するミスタープロスペクターの父の父として、また日本ではあのオグリキャップの父の父にあたり、「種牡馬の父」として有名です。
マンノウォー系
マンノウォーは北米で21戦20勝した馬で、2歳時に一度負けた以外はほとんどのレースで圧勝だったようです。
種牡馬になってからは種付け頭数を制限されたため産駒は少ないですが、それでも1926年にリーディングサイヤーになっています。
マンノウォーの系統はスピードよりもスタミナに長けていて、障害戦などにも強い馬が多いようです。
ファイントップ系
フランスで35戦16勝した馬で、2000メートル以下のスプリントを得意としていました。
ファイントップの系統は気性面が安定せず、とても荒いときもあったようですが、レースでは逆にそれが功を奏して最後方からの追い上げなど、追い込み型が多いようです。
ファイントップの孫ディクタス、サンシーが日本に輸入され、ディクタスはサッカーボーイを送り出しました。
ヘロド系
イギリスで10戦6勝した馬。成績的には良くもなく悪くもなくという感じで現役を引退しましたが、種牡馬になってからは1777年から8年連続でリーディングサイヤーとなったようです。
産駒のハイフライヤーはその直後に12年連続で首位にたっていたので、親子で20年間トップに立っていたことになります。
19世紀初頭まで勢力を誇っていましたが、その後は衰え、現在はトゥールビヨンを通じたラインが細々と生き残っています。
テディ系
スペインとフランスで8戦6勝、第一次世界大戦下ではフランス最強馬と呼ばれていました。
種牡馬としてはフランスでリーディングサイヤーに一度輝いています。
晩年はアメリカへ渡り、サンテディー、ケースエスという有名馬を送り出しています。
リボー系
イタリアの天才馬産家フェデリコ・テシオの生産馬です。馬体は小柄だったようですが、凱旋門賞2回、キングジョーなど、16戦全勝の成績を残しています。
引退後はイギリス、イタリア、アメリカと種牡馬として産駒を送りだし、イギリスでは3回のリーディングサイヤーに輝いています。
リボー系の特徴としてはスタミナと底力に長けていて、この馬の血統が入る馬は大レースで信頼性が高まりました。