ナスルーラ系
イギリスとアメリカ合衆国で種牡馬として大成功を収めたナスルーラを祖とする父系ことをいいます。
ナスルーラ
英チャンピオンSなど10戦5勝の成績。
元々の素質はかなり高かったようですが、気性が悪く、レースでは先頭に立つとレースをやめてしまうような、気まぐれというか真面目に走らないこともある競走馬だったようです。
騎手の間では乗り方が難しいと評判で、レースが始まってからはなるべく中盤ぐらいの位置につけさせて我慢させ、ゴール前で本気を出させる・・・など、とても厄介な馬だったようです。
しかし、絶対的な瞬発力とスピードは産駒へ伝えられていき、種牡馬としては世界的な系統として名を残すことになりました。
ナスルーラ系の血統の代表馬
サクラバクシンオー
短距離に圧倒的な強さを誇るスピリンタータイプの馬で、1993年と1994年のスプリンターズステークス連覇、1200mと1400mの当時レースレコード樹立、1994年JRA賞最優秀短距離馬を受賞したことから、ファンの間では日本競馬会の感距離の歴史で最強の馬と伝えられています。
インターネットや雑誌の名馬投票などでは必ずと言っていいほど、名前が挙がる名馬です。
プリンスリーギフト
スピリンターとマイラーの中間といった競走馬でしたが現役時代は決して一流という馬ではありませんでした。むしろ、種牡馬になってから種牡馬ランキングでトップ5に2年連続で入るなど、種牡馬として成功した馬です。
産駒の傾向としては、早熟で短距離が得意な馬を輩出しています。
日本にも産駒のテスコボーイが輸入されて、トウショウボーイなどがだしました。
ケタ違いの速さから70年代の日本の競馬へスピード革命をもたらした血統といっていいでしょう。
グレイソヴリン系
イギリスで22戦8勝している馬で、気性には難があるようでした。追い込みのレースを続けたかと思えば、急に逃げのレースをしたりなど、気性によってころころとレース内容も変わってしまっていたようです。
距離適正に関しては短距離型で、代を経て日本でも距離適正を伸ばして活躍した馬もいましたが、この馬の血統は基本的には短距離のスピード型と解釈していいと思います。
ネヴァーベンド系
アメリカで23戦13勝し、米2歳チャンピオンにも輝いたことのある馬です。
基本的には短距離のスピード型ですが、スタミナ血統との相性もよく、中長距離の馬も出す種牡馬としても成功しています。
レッドゴッド系
アメリカ、イギリスで14戦5勝。アメリカ産まれの馬ですが、2歳でイギリスでデビューしましたが、3歳にはアメリカへ戻ってきました。
競走馬としてはいい成績は残せませんでしたが、種牡馬として大成功し、中距離タイプの優秀な馬を出しています。