ロベルト系
ロベルト系は1970年代から種牡馬として活躍したロベルトを祖とする父系の1つです。
ロベルト
ロベルトはイギリスダービーを含め14戦7勝した馬で、歴史的名馬ブリガディアジェラード (Brigadier Gerard) に唯一土をつけた馬としても有名です。
レースでは浮き沈みが激しく、常に一定の力を出すことはできませんでしたが、スタミナと底力に優れ、大舞台に強かったようです。
基本的に芝の長距離を得意としていましたが、マイラー(多少距離の長い1600メートルから1800メートル)を得意とする産駒もいました。
代表する産駒はブライアンズタイム、リアルシャダイなどですが、ブライアンズタイムの産駒にナリタブライアンなど、こちらも名馬揃いです。
ロベルト系の代表馬
ブライアンズタイム
ブライアンズタイムはトータル成績で見れば、通算21戦5勝とぱっとしない成績でした。デビューは2歳の夏で3戦1勝。
3歳になってもいい成績は残していませんでしたが、アメリカのフロリダダービで、チャンピオンを破る大金星をあげたことがあります。
この一勝が大きく取り上げられチャンピオン殺しと言われるようになりました。基本的には一発屋の馬でした。
日本ではナリタブライアン、マヤノトップガン、タニノギムレットの父として知られています。
リアルシャダイ
アメリカのセリ市で社台ファームの吉田善哉氏に36万ドルで落札されて日本にやってきました。
競走馬時の成績は目立って特質した成績はあげていなく、どちらかというと種牡馬として成功した馬です。
初年度産駒から活躍がみられ、マイラータイプの馬を送り出しています。母親の特徴を上手く引き出す種牡馬として一目置かれました。
代表産駒はシャダイカグラ、ライスシャワー。
シンボリクリスエス
15戦8勝の成績で1度も掲示板を外したことがありません。また天皇賞(秋)、有馬記念で2連覇を達成し、JRAの年度代表馬にも2年連続で選出されている名馬です。
ハイペースでの中長距離戦を得意としていて、高速馬場で数々の実績を上げていますが、重馬場では成績はイマイチです。
生産者である和田孝弘氏は、「サンデーサイレンスに変わる新たな種馬を見据えた形でこの馬を生産した」と語っています。
代表産駒にサクセスブロッケン、エピファネイア、母父としての産駒にレイデオロ、オジュウチョウサンがいます。
シルヴァーホーク
日本ではグラスワンダーの父として有名で、英ダービー3着、愛ダービー2着など通算8戦3勝の成績を残しています。
産駒は父同様、中長距離のレースを得意する馬が多いです。また大器晩成型の産駒も多く、ナショバズキーのように4歳にデビューしてからG1を勝つような馬もいます。
サンシャインフォーエヴァー
アメリカのレースで活躍し芝のレースを得意としていました。
同じロベルト系のブライアンズタイムとは従兄弟(いとこ)の関係で、現役後に日本に輸入されたとき同じCBスタッドにいたこともあります。
種牡馬としては残念ながらこれといった活躍馬は出していません。
スノーフェアリー
イギリスの競走馬で1歳の時はセリでたった20万円程度にもかかわらず、全く買い手がつかないという低評価の馬でしたが、のちに凱旋門3着、英愛オークス連勝し、通算獲得賞金5億近くという名牝馬となりました。
中長距離が得意で、最後の直線で誰もが驚くような爆発的な末脚を繰り出してきます。
日本ではエリザベス女王杯で格の違いを見せつけ圧勝。2010年、2011年と2連覇までしています。
このページに出てくる気になるワード
- 【CBスタッド】(しーびーすたっど)
- 早田牧場の傘下の牧場。ナリタブライアンなどもいました。